最初のヘルメット選びは「安全性と相性」がすべて
「ヘルメットって、どれを買えばいいの?」
バイク初心者が最も迷うのが、ヘルメット選びです。ネットで調べると、フルフェイス、ジェット、システム、値段も数千円から10万円以上まで…種類が多すぎて、何を基準に選べばいいのかわかりませんよね。
でも、最初のヘルメット選びで大切なのは、実はシンプル。「安全性とフィット感」、この2つだけです。
値段が高ければ安全、というわけでもありません。デザインがかっこいいから、という理由だけで選ぶのも危険です。自分の頭に合っていないヘルメットは、どんなに高価でも本来の性能を発揮できません。
そして、初心者が必ずぶつかる疑問。「フルフェイス or ジェット問題」。
この記事を読むメリット:
- フルフェイスとジェット、どちらを買えばいいか一発でわかる
- 失敗しないサイズ選びの方法がわかる
- 初心者向けの「買ってOKなモデル」がわかる
- 安全規格の意味が理解できる
- アジアンフィットの重要性がわかる
それでは、初心者が最初に買うべきヘルメットの選び方を、詳しく解説していきます!
1. フルフェイスとジェットはどう違う?

初心者の検索ワード
- フルフェイス 違い
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- どっちが安全?
比較ポイント
| 項目 | フルフェイス | ジェット |
| 安全性 | ◎ 顔全体を保護 | △ 顎が無防備 |
| 風の影響(高速) | ◎ 安定している | △ 風が当たる |
| 視界の広さ | ○ 視野は十分 | ◎ 視野が広い |
| 夏の快適性 | △ 暑い | ◎ 風が入りやすい |
| 脱着のしやすさ | △ やや手間 | ◎ 簡単 |
結論の方向性
基本はフルフェイスが最も安全
転倒事故の統計を見ると、顎を打つケースが非常に多いんです。ジェットヘルメットは顎が無防備なため、万が一の事故で大きな怪我につながるリスクがあります。
街乗り中心ならジェットも選択肢
ただし、街乗り中心で低速走行がメインなら、ジェットヘルメットも選択肢に入ります。視界が広く、脱着が簡単なので、コンビニに立ち寄ったりする際にストレスが少ないです。
※スクーター・原付の場合は事情が違う
スクーターや原付で、ほぼ街乗りしかしない場合は、ジェットヘルメットで十分という考え方もあります。ただし、安全性を最優先するなら、やはりフルフェイスがおすすめです。
2. 安さより「安全性」を優先するべき理由

初心者が失敗しやすいポイント
「安いのでいいや」で買う
「どうせ教習所で使うだけだし…」と、安いヘルメットで済ませようとしていませんか?
ヘルメットは命を守る最後の砦です。数千円をケチって、万が一の事故で後悔するのは避けたいですよね。
ノーブランドや謎メーカーを選んでしまう
ネット通販で、異様に安いヘルメットを見かけることがあります。でも、ノーブランドや謎メーカーのヘルメットは、安全性が保証されていない場合も。
安全規格をクリアしたヘルメットを選ぼう
PSC / SG / JIS / SNELL / SHARP など安全規格
ヘルメットには、様々な安全規格があります。
PSCマーク(必須)
PSCマークは国が定めた安全基準に適合した製品にのみ表示されるマークです。日本国内で乗車用ヘルメットを販売する際には取得が必須な規格となっており、PSCマークがないものは乗車用ヘルメットとしての販売が禁止されています。
SGマーク(推奨)
SGマークは一般財団法人製品安全協会が定めている規格です。PSCマークとは異なり取得が必須な規格ではなく、任意の規格となっていますが、製品の欠陥による人身事故には最高1億円までの賠償措置が講じられます。
JIS規格(より安全)
JIS規格(日本産業規格)とは、日本の工業標準化の促進を目的とする工業標準化法に基づき制定される国家規格です。JIS規格は任意の規格ですが、PSC、SGの指標とされている厳しい安全基準を持つ規格です。
JIS規格の衝撃吸収性試験では同じ点に2回衝撃を加える、というかなり厳しめのテストが行われます。また、衝撃を加えた際に、中(頭部)に与えられる衝撃が300G以下でなければなりません。
SNELL規格(世界最高峰)
SNELL規格は、アメリカのスネル財団という民間の試験機関によって定められている任意の規格で、世界で最も厳しいと言われる国際規格です。
JISと比較すると、JISの衝撃性テストをクリアする条件の一つに「中(頭部)に伝わる衝撃が300G以下である」というものがありますが、SNELLの場合は「243G~275G以下」というさらに厳しい条件になっています。
衝撃吸収の仕組み(シェル・ライナー)
ヘルメットの構造は、大きく分類して「外装(シェル)」「衝撃吸収ライナー」「内装」の3つに分けられます。
走行時に転倒して衝撃を受けた場合は、見た目に変化がなくてもすでに「衝撃吸収ライナー」がつぶれている場合が多く、安全性が低下しているので使用を中止しましょう。
転倒時にヘルメットが命を守る構造
ヘルメットは、外側のシェルで衝撃を分散し、内側のライナーで衝撃を吸収することで、頭部を守ります。この2層構造が、命を守る仕組みなんです。
誘導ポイント:安全規格をクリアした国内ブランドが安心
SHOEI / Arai / OGK Kabuto などの国内ブランドは、安全規格をしっかりクリアしており、日本人の頭にも合いやすいので、初心者には特におすすめです。
3. アジアンフィットとは?日本人が最優先すべき理由

よくある悩み
- 頭が痛くなる
- こめかみが締め付けられる
- ヘルメットが浮いてしまう
こんな悩みを持っている方、実はヘルメットの形状が原因かもしれません。
欧米モデルは「細長い頭型」向け
頭の形の特徴は欧米人と日本人(アジア人)では違います。
- 欧米人:頭の形が丸く、後頭部は長い
- 日本人(アジア人):側頭部が張っていて後頭部が短い
この頭の形の違いがヘルメットを着用する際のフィット感に影響してくるのです。
また、頭囲が同じでも欧米人とアジア人とで頭の形が違うので、欧米人向けのヘルメットは日本人にとっては側頭部が当たってしまうので小さく感じてしまいます。
日本人は「丸型〜中間型」が多い
大人の日本人の頭の形の傾向は、男女問わず、上から見たときに丸型で、前から見るとハチ(鉢)が張っている人が多いのが特徴です。それに対して欧米人は頭のハチが張っていない人が多いのが特徴です。
アジアンフィット=日本人向けの形状
「アジアンフィット」とは、欧米人とアジア人の頭の形状の違いを考慮して設計された、アジア市場向けの内装仕様のことです。
アジアンフィットモデルは、前述したようなアジア人の頭の特徴(横長で後頭部が絶壁気味で、側頭部が張っている)を踏まえて、オリジナルと同じデザインのままアジア人にフィットするように作られています。
SHOEI / Arai / OGK Kabuto は日本人向けフィット
SHOEI / Arai / OGK Kabuto は、日本メーカーなので、基本的に日本人の頭の形に合わせて設計されています。初心者には特におすすめです。
海外メーカーでも「Asia Fit」を出しているモデルあり
AGV、GIRO、LAZER などの海外メーカーも、アジアンフィットモデルを展開しています。海外ブランドが好きな方は、必ず「アジアンフィット(AF)」または「アジアンフィット」と表記されたモデルを選びましょう。
4. 重さとサイズの選び方(初心者が誤解しやすい)

重さ:軽いほうが首に優しい
ヘルメットは、軽ければ軽いほど首への負担が少なくなります。長時間のツーリングでは、この差が大きく影響します。
カーボン・グラスファイバー・ポリカの違い
- カーボン:最も軽く、高価。プロ仕様。
- グラスファイバー:軽量で強度も高い。中〜高価格帯。
- ポリカーボネート:安価で頑丈だが、やや重い。
初心者には、グラスファイバー製がバランスが良くておすすめです。
サイズ:「ちょいキツ」が基本
大きいサイズを買うと危険(ズレる・回る)
「ゆったりした方が楽だろう」と、大きめのサイズを選ぶのは危険です。
ヘルメットがズレたり回ったりすると、視界が悪くなるだけでなく、転倒時に脱げてしまうリスクもあります。
正しいサイズの選び方
ちょうど良いとされるサイズのヘルメットは若干窮屈に感じられます。しかし、人の頭の形状は千差万別なので、かぶっているうちに頭が痛くなるといった場合には、着脱式の内装部品を交換することで若干のサイズ調整ができる場合もあります。
サイズ選びの目安:
- 最初は「ちょっとキツいかな?」くらいがちょうど良い
- 使っているうちに内装が馴染んで、フィット感が良くなる
- 頭を振っても、ヘルメットが動かないのが理想
実店舗でのチェックポイント
頬のフィット感
頬のパッド(チークパッド)が、優しく頬を包み込む感じがベスト。痛いほど締め付けられるのはNG。
グラつきの有無
ヘルメットをかぶった状態で、頭を左右に振ってみてください。ヘルメットが動いたら、サイズが大きすぎます。
長時間かぶれるか
試着の際は、あごひもをしっかり締めるところまで試します。留め金も自分でちゃんと締められるかどうかを確認しましょう。
できれば、5分〜10分ほどかぶってみて、痛みや違和感がないかチェックしましょう。
オンラインで買う場合の注意
サイズ表の見方
大手メーカーのヘルメットは頭の外周サイズごとに大きさが設定されています。眉の上で、額のいちばん張り出した位置から水平に回した長さを測り、自分の頭囲サイズを確認します。
この数字に近い表記サイズのヘルメットを選びましょう。
返品交換可能なショップ
オンラインで買う場合は、必ず返品・交換可能なショップを選びましょう。実際にかぶってみないと、フィット感はわかりません。
5. 初心者向けヘルメットおすすめ3選(フルフェイス/ジェット)

安全性、価格、初心者の扱いやすさを基準に、おすすめモデルを厳選しました。
フルフェイス
SHOEI Z-8(軽い・視界広い・高安全)
- 価格帯:60,000円〜70,000円
- 特徴:軽量で視界が広く、長時間でも疲れにくい
- 安全規格:JIS、SNELL
- こんな人におすすめ:長距離ツーリングが多い人、高速道路をよく使う人
Arai RX-7X(最高峰・安心感)
- 価格帯:70,000円〜90,000円
- 特徴:世界最高峰の安全性、長年のノウハウが詰まった設計
- 安全規格:JIS、SNELL、独自のArai規格
- こんな人におすすめ:安全性を最優先する人、長く使いたい人
OGK Kabuto KAMUI-3(コスパ最強・初めての定番)
- 価格帯:20,000円〜30,000円
- 特徴:コスパが良く、初心者に優しい価格帯
- 安全規格:JIS、SG
- こんな人におすすめ:予算を抑えたい人、初めてのヘルメット
ジェット
SHOEI J-Cruise II
- 価格帯:40,000円〜50,000円
- 特徴:快適性と安全性のバランスが良い
- 安全規格:JIS、SG
- こんな人におすすめ:街乗りメイン、脱着を楽にしたい人
Arai CT-Z
- 価格帯:50,000円〜60,000円
- 特徴:ジェットでも高い安全性
- 安全規格:JIS、SG
- こんな人におすすめ:安全性を重視しつつ、ジェットが欲しい人
OGK Kabuto EXCEED
- 価格帯:15,000円〜20,000円
- 特徴:低価格で高品質
- 安全規格:JIS、SG
- こんな人におすすめ:予算を抑えたい人、街乗り中心
6. 用途別の「失敗しない選び方」早見表
| 目的 | 推奨ヘルメットタイプ | 理由 |
| 高速道路を使う | フルフェイス | 風邪の影響少なく安全性高い |
| 通勤メイン | フルフェイス/ジェット | 視界で好みが分かれる |
| 夏の快適さ重視 | ジェット | 風が入りやすい |
| とにかく安全重視 | フルフェイス | 顔全体を守る |
まとめ:初心者は「安全性とフィット感」がすべて

価格より安全性と頭の形を優先
ヘルメット選びで大切なのは、価格よりも安全性と自分の頭に合っているかです。
高いヘルメットが必ずしも良いわけではありませんが、安すぎるヘルメットには理由があります。安全規格をクリアしたメーカーから選びましょう。
サイズ選びを間違えると性能半減
どんなに高性能なヘルメットでも、サイズが合っていなければ本来の性能を発揮できません。
「ちょいキツ」くらいが、ちょうど良いサイズ。必ず試着してから買いましょう。
初心者に安心できるモデルを再提示
フルフェイス:
- SHOEI Z-8
- Arai RX-7X
- OGK Kabuto KAMUI-3
ジェット:
- SHOEI J-Cruise II
- Arai CT-Z
- OGK Kabuto EXCEED
この中から選べば、まず失敗はありません。
あなたにピッタリのヘルメットが見つかりますように!安全で楽しいバイクライフを!
【注意】
- ヘルメットは消耗品です。使用していなくても素材の経年変化などから時間の経過とともに寿命は低下していきます。SGマークの有効期限がヘルメット購入後3年と設定されていることから、大手メーカーでは3年を目安に買い替えを推奨しています。
- 新品であっても転倒による強い衝撃を一度でも受けた場合は使用を中止してください。
- この記事の情報は2025年時点のものです。最新の製品情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。

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